積極的な大原孝治氏が牽引するドンキホーテ
ドンキホーテを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスのトップを務める大原孝治氏は、必要とあれば積極的な買収を行います。最近では、海外企業が国内の大手スーパーを手放すと表明した際に、買収に興味を持つ発言を記者会見で行いました。今回の買収に興味を持った最大の理由は、好条件の立地です。現在の東京は不動産価格が高騰しており、特に都心は高くなっています。また条件の良い立地は多くの企業が所有していて、簡単に手に入るものではありません。ドンキホーテの売上高を伸ばすためには好条件の立地に出店することも重要ですが、新たな店舗を出したくても、土地が獲得できない状況がありました。しかし、都心にも数多く展開するスーパーを買収すれば、その土地を有効活用することができます。ドンキホーテはこれまで撤退後の店舗を活用した出店も数多く行っており、居抜き出店のノウハウがあるので、スムーズな出店が可能でしょう。これらの理由から大原孝治氏は、大手スーパーの買収に興味を持ったと考えられます。
もちろん多額の資金を必要とする買収を考えられるのは、売上が非常に好調だからです。30年6月期の連結決算では売上高は前年比13.6%増を記録し9,415億円にも達し、29連続の増収増益を記録しました。好調な売り上げに支えられ、旧渋谷店の跡地を活用した超高層ビルを建てる再開発計画も発表しています。大原孝治氏とドンキホーテの勢いは留まるところを知りません。